難易度が高いと言われる外部委託型のSaaS開発（株式会社インターカラー）

クライアントが運営するSaaS（紙媒体専用広告提供サービス）の開発に、外部委託という形で携わらせていただいています。

外部委託型では成功しづらいと言われるSaaS開発

「machico」はクライアントが主力として提供する「紙媒体専用の広告サービス」です。営業力を強みとするクライアントは社内に高度なシステム開発ができるエンジニアがいなかったため、弊社に声をかけていただきました。すぐにでも開発に着手してほしいとのことでしたが、主力サービスのシステムの開発を外部に依存するのは望ましくないため、当初は、「システム開発で行き詰まった際にいつでもチャットで質問できるサービス」として、社内エンジニアの開発をサポートする形で支援させていただいておりました。

しばらくはその体制で開発を進めていたのですが、ビジネスサイドが求める開発スピードになかなか追いつけなくなったため、弊社内に開発チームを構える方針に切り替えました。とはいえ、事業に対する理解が不足した状態で開発を進めるのは危険なため、クライアント側に要件定義をしっかり行ってもらい、設計以降の工程を弊社が担当するという形で業務の棲み分けを行いました。

仕様共有はチケットベース。認識齟齬がないようユーザーストーリーを細かく設計

SaaSの「開発チーム」として動くためには、仕様要望を正確に把握しシステム設計とすり合わせる綿密なコミュニケーションが非常に重要です。システム開発においては、設計時点での仕様認識のずれが開発後に発覚するなんて悲劇も（本当はダメなんですが）往々にしてあるので特に注意が必要です。

TrelloやConfluenceなどのチケット管理ツールを導入し、試行錯誤しながら体制を整えました。最終的には、クライアントが機能ごとにチケットを切りユーザーストーリーを細かめに作成→ユーザー目線での仕様認識を開発チームとしっかり擦り合わせた上で、開発チームが設計→製造していく体制に落ち着きました。

開発加速のための非属人化が課題

おかげさまで、ある程度の速度で一定品質の継続的な開発ができるようになりました。クライアントのビジネスも好調のようで、今後求められる開発速度も加速していくでしょう。仕様を深く理解したエンジニアでしかフィットできない今の体制では、来るビジネスサイドからの要求に応えられなくなります。築き上げた開発体制に新人エンジニアさんでもフィットできるよう、仕組み化・非属人化を進めてまいります。